新年おめでとうございます。会員の皆さまにはお健やかに新年をお迎えになったことと存じます。
昨年は年号が平成から令和に替わり、平和な年への期待が大きかったのですが、天災が続きました。今年は平穏な年になることをお祈り申し上げます。
一方、ラグビーのワールドカップを始めスポーツで日本選手ならびに日本チームが大活躍し、今年はいよいよ東京オリンピック・パラリンピックの開催が楽しみです。
本学会にとりましても、本年令和2年は節目の重要な年になります。本学会の前身である日本デンタルインプラント研究会と日本歯科インプラント学会の創設からまもなく50周年を迎えるので、50周年記念事業の一環として50回記念大会(井汲憲治大会長)を開催します。テーマは「インプラント治療-これまでの50年、これからの50年」です。我が国におけるインプラント治療の発展の歴史を回顧するとともに、超高齢社会において国民の健康増進にインプラント治療が一層貢献できるように、魅力的な特別講演とシンポジウムを企画しています。学術講演会開催時に50周年記念式典も開催します。多くの会員が横浜に集結し、50周年を祝福すると同時に未来への展望を語りましょう。
昨年3月には、国民生活センターから2011年に引き続く2回目の報道発表がありました。いまだに国民からインプラント治療に係るトラブルが相談されていることに対して、本学会は真摯に向き合わなくてはと考えています。本学会はインプラント治療に責任を有する学会として、適切なインプラント治療を推進するために「口腔インプラント治療指針の周知徹底」と「専門医制度の活用」に関する声明を発表しました。
現在、従来の治療指針と「口腔インプラント治療とリスクマネジメント」を統合した治療指針の改訂作業を進めています。会員に周知徹底するのは勿論ですが、会員以外にも活用してもらえるように各機関に働きかけていきます。
専門医制度については、一般社団法人日本歯科専門医機構が発足し、基本整備指針が公表されています。本学会においても研修カリキュラムを整備し、質の高い研修ができるように進めています。さらに、公益社団法人日本顎顔面インプラント学会と連携して新しいインプラント歯科専門医制度を発足する準備を進めています。これらは長年の会員の悲願であった広告できる専門医資格へつながるものです。
国民生活センターからの報道では国民への正しい情報提供が求められています。本学会はすでに国民向けホームページを公開していますが、この度50周年記念事業として、大手出版社から学会監修の国民向け新書を出版する計画を立てています。50回大会および記念式典に合わせて発刊できるように作業を進めてまいります。
本年も本学会が一層発展できるように、会員の力を結集してご支援を宜しくお願い申し上げます。